関内光子(薬師丸ひろ子)のモデル・内山ミツはどんな人だったの?

このページは、朝ドラ「エール」の関内光子(薬師丸ひろ子)のモデルである内山ミツさんがどのような人物だったのかを詳しく見ていきます。なので、朝ドラを好きな人はこのままご覧ください。

家族が中心のドラマを観ていると、登場人物がそれぞれの役割を持って演じられていると思います。その中でも、母親の果たす役割は大きなウェイトを占めているでしょう。

 

2020年4月から放送される朝の連続テレビ小説「エール」でも、母である関内光子(せきうちみつこ)は一家を背負った母として演じられています。では関内光子のモデルである、内山ミツさんはどのような人物だったのでしょうか?

 

時代としては明治・大正・昭和と3つの時代を跨いでいます。現代においても、元号を3つ跨いでいる人は多くいますが、前の時代は過酷さが違うのです。

過酷な時代、特に戦中を子育てしながら生きた内山ミツさんを詳しく知っていきましょう。現代人から失われてしまったものが見えてくるはずです。

古関金子の母

内山安蔵さんと結婚して、2人の間にはなんと7人の子どもが生まれています。1男6女ですから、女が強い家だったと思われます。古関金子(きんこ)さんは3女で、ちょうど兄弟の中で中間ぐらいに生まれました。

現代なら大家族として扱われるかもしれません。夫の内山安蔵さんは、馬の蹄鉄を製造し陸軍第十五師団へ納入する業者でした。

 

蹄鉄は専門知識がなければ取り扱うことが難しいため、独占的な商売だったと考えられます。暮らし向きも裕福であり、子どもが多くても全く問題がなかったでしょう。

そして裕福だったということもあって、趣味を持つこともできました。のちに古関金子さんが声楽を目指す下地になった家庭環境があったのです。

 

琴やオルガンで合唱し、音楽が絶えることのない家庭が古関金子さんという女性を作ったのでしょう。また子どもは親の背中を見て育ちます。

幼少期からの育てられ方にもよりますが、親の行動を子どもは見ているものです。大人になったら自分の行動が評価の対象になりますが、子どものころは親を見本として学ぶ部分が大きいと思います。

 

古関金子さんはかなりアグレッシブに行動しており、宝塚歌劇団を目指し、新聞記事を見て古関裕而(こせきゆうじ)さんへ手紙を出すなどの行動力も内山ミツさんという母の影響が大きかったのでしょう。

内山安蔵さんが一家の支柱だとすれば、内山ミツさんは一家の灯台だったのです。

夫の死後事業継続

幸せな日々は突然途切れてしまうことがあります。内山家もまさに当てはまり、一家の支柱である内山安蔵さんが亡くなってしまうのです。これは一家の働き手が失われてしまったことを意味しています。

家族にとって悲しむべき事態ですが、悲観している場合ではありません。食べていくために母である内山ミツさんが、支柱となって働かなくてはならないのです。

 

内山ミツさんは亡き夫の事業を継承し、働き始めます。しかし、一般的な商売ではなく馬具という特殊な商品だったため内山ミツさんには荷が重すぎました。

特に蹄鉄を付けるなどのことは、獣医部に定年まで在籍していた内山安蔵さんだからできたことであり、内山ミツさんには経験もありません。それでも生活していかなければならず、事業を縮小して運営していきます。

 

縮小したことで、以前のような裕福さは失われてしまいましたが、家の中では音楽に溢れていました。どんなに苦しい時でも、気持ちを和らげてくれるのが音楽です。

音楽は人の心を癒す力があります。特に内山安蔵さんが亡くなってからは、家の中がほぼ女性だけとなり女学校のような雰囲気になっていたと言います。内山家は、内山安蔵さんの死後も明るく生きた一家でした。

エールの中では関内光子として登場

朝ドラ「エール」の中では、内山ミツさんは関内光子として登場します。演ずるのは薬師丸ひろ子さんです。今回の役はモデルである内山ミツさんの生き方そのままに、肝っ玉母さんを演じるのでしょう。

薬師丸ひろ子さんと言えば、真っ先に思い浮かぶのが「セーラー服と機関銃」です。あとは個人的に木更津キャッツアイが思い浮かびます。

 

知られているドラマや映画に数多く出演している、日本を代表する女優と言ってもいいでしょう。薬師丸ひろ子さんが演じる関内光子は、朝ドラの中でどう描き出されるのか?

実在の人物で、生きていた年代が近いほど演ずることが難しいと思います。なぜなら、その人を知っている人間が多くなるからです。しかし、そこは薬師丸ひろ子さんに期待して放送を心待ちにしましょう。

内山ミツまとめ

古関金子さんの母である、内山ミツさんについて詳しくお話してきましたがいかがだったでしょうか?こうして朝ドラがあるまで、ほぼ注目されてこなかった人です。

しかし、イメージとしてどのような人だったのかは伝わったと考えています。夫を早くに亡くし、女手一つで子どもを育てた。現代では失われてしまっている、女性の強さが調べていて伝わってきました。

 

朝ドラ「エール」を通じて、観た人が少しでも失われた過去のいい部分を取り戻してくれればいいと思います。薬師丸ひろ子さんの演技に注目して、一緒に「エール」を楽しみましょう。