べらぼう ネタバレ,あらすじ第12話『俄なる「明日余剰」』

このページは、2025年(令和7年)のNHK大河ドラマべらぼう第12話ネタバレ,あらすじを吹き出し(会話方式)でお伝えしています

べらぼう第11話のあらすじで、午之助の快諾を得て蔦重(横浜流星)は「富本正本」を作るようになりました。

 

べらぼうの第12話のあらすじは、1777年(安永6)の年明けのところからスタートします。べらぼうの第12話のタイトルは「俄なる「明日余剰」」です。

べらぼう ネタバレ,あらすじ第12話

1777年(安永6)の年明け、富本午之助(寛一郎)が「富本豊前太夫」を襲名します。そして、蔦重(横浜流星)は、富本正本を直伝でうりだします。

蔦重(横浜流星)の耕書堂が出した「富本正本」は人気になり、吉原まで足を運んで買い求めるものまで現われはじめました。

半次郎
女が吉原まで買いにくるとはねえ、富本様様だ。
蔦重
けど、思ったほどには来ねえんだよな。
留四郎
芝居小屋に卸しているものや師匠方がまとめ買いしている分で巷には、いきわたりますからね。
半次郎
けど、儲かってはいるんだろ。
蔦重
売上は立ってますが、見かけの客は寂しいです。
半次郎
寂しいといえば、売り物も寂しいな。

浄瑠璃本と細見、献上本の3つしか商品がありません。

蔦重
うちは、市中の本を売らせてもらえませんからね。
半次郎
てめえで作ればいいじゃねえかよ。青本とか。金々先生の春川恋町
留四郎
恋川春町ですね。
半次郎
それと、あれ、ええと
次郎兵衛
喜三二ね。朋誠堂喜三二。
半次郎
バカバカしくていいんだよ。こういう人たちには頼めねえの?
蔦重
ペンネームだからどこの誰だかはっきりわかんねんだよな。市中でも青本書けるのは、奪いあいだろうし。

富本ブームと同時に、世の中は空前の青本ブームがやってきていたのです。この青本ブームをけん引していたのは鱗形屋(片岡愛之助)でした。

西村屋
青本は、売れるからな。
鱗形屋孫兵衛
こうなると、読み比べって楽しみ方をしてくれますからね。
西村屋
青本は、鱗形屋さんにてんでかなわないからな。
鱗形屋孫兵衛
いいじゃねえかい。お前さんには、錦絵があんだから。
若木屋
西村屋さん?ちょうどお訪ねするところで、一つ合力いただきたいことがあるんです。

昨年に行われた吉原のお祭りは、支度が間に合わず、午之助を招きますが結局小さな催しで終えてしまいます。そのため、吉原の親父たちに蔦重は呼ばれました。

蔦重
祭りの話はまだ早いんじゃねえですか。やるとしたら、8月。

バコンと蔦重の頭がたたかれる音がします。

大文字屋
お前、去年のこと忘れたのか。テメエがぐずぐずしているから流れたんだろうが。
蔦重
俺のせいですか。
りつ
とにかく、今年はそうならないようにみんなが乗らなきゃ損って物にしたいのさ。その仕掛けを考えて欲しいのさ。

そこに、吉原の親父たちと対立している若木屋から文書が届きます。その文書には8月の1ヶ月は「俄」祭りを行い、吉原を盛り立てようと書かれていました。

昨年は、横やりばかり入れてきた若木屋が自分の発案であるかのように文書を作り、総代まで勤めようとしているのです。

りつ
すかした顔して自分が差配したいって、たくらんでいるのかい。

その祭りと合わせて西村屋(西村まさ彦)が錦絵「青楼俄狂言尽」が売り出されることも記されていました。

西村屋
錦絵をもって市中を広く歩き祭りを広め、それぞれの見世の名前を広める所存。合力いただける見世は、2両もって会所で申し込みを
蔦重
こりゃあ、やらなきゃ損だってみんな乗ってきますね。
大文字屋
どうすんだ。これ、べらぼうめ。

先手を打たれたことに、吉原の親父たちは怒ります。

 

この日、蔦重は吉原で平沢常富(尾美としのり)に会います。平沢は、秋田藩江戸留守居役をしていました。

その日、平沢は松葉屋、扇屋、大文字屋をお願いしてるのにやたら違うところばかりつれていかれるので不思議に思っていたところでした。

平沢常富
おかしいと思ったよ。そうか、二つに割れているのか。
蔦重
こんなんで祭りなんかできるんですかね。
平沢常富
えっ?祭りすんの?
蔦重
俄かをでかい祭りにするって言ってるんですけどね。
平沢常富
それいいよ。間違いなく盛り上がるよ。よその祭りは、もう男ばっかりでむさくるしいから。
蔦重
そうか。女をわって出せば、いいかもしれません。
平沢常富
しかも、俄かって歌舞伎だろ。女郎はでられるかわからないけど、芸者や禿がでるなら、禁止された女歌舞伎が復活するってことじゃねえか。
蔦重
そういえば確かに。
平沢常富
それに、祭りを盛り上げるためには割れてるのは悪いことばかりではないだろう。山王や神田も張り合うからこそ、山車がどんどん派手になってきたわけだし。
蔦重
そうか割れてるのも悪くはないのか。

そんなタイミングで蔦重を訪ねて、大文字屋(伊藤淳史)がやってきました。

大文字屋
お前、これを配れ。300枚

蔦重がチラシの中身を見ると驚きました。中身には、若木屋は着服するつもりだと書かれています。蔦重は平沢との違いにびっくりしながらそのチラシを破ります。

大文字屋
なにすんだ。おめえ。
蔦重
何も潰すことはねえでしょう。祭りができるってところまで来てるんだから。
大文字屋
俺らの仕切りでやりたかったんだよ。
蔦重
だったら奪いましょうよ。祭りに参加して、一番の出し物をすれば祭りはやっぱり大文字屋ってなるでしょう。そうすれば、来年は大文字屋の差配でなりますわ。

しかし、蔦重の話を聞いても大文字屋は半信半疑の状態です。

大文字屋
できんのか。

そこに平沢がやってきます。

平沢常富
俺も手伝うからさ。この兄ちゃんの言う通り、一番の出し物を見せつけてやってちょうだい。

大文字屋は、がぜんやる気になってきました。

大文字屋
平沢様がついてくれるんですか。平沢様が知恵袋についてくれれば、百人力だ。この祭り、勝てる。

大文字屋は、25両という大金を納めて正式に祭りに参加することになります。若木屋との戦いの火ぶたが切っておとされました。

蔦重は、平賀源内(安田顕)を訪ねます。源内は、相変わらず「エレキテル」に夢中で販売を開始していました。

平賀源内
吉原にもどうだ。親父さまたちにも言ってくれ。女郎の体にもいいし。そうだ、瀬川の旦那の検校にも。
蔦重
わかりました。私の話も聞いてもらっていいですか。
平賀源内
おおなによ。
蔦重
実は、吉原で祭りがあるんですけど、その内情を面白ろおかしく書いて欲しいんです。

しかし、平賀源内はエレキテルを健康器具として販売するのに夢中です。

平賀源内
あいつに頼んだらいい。喜三二。
蔦重
朋誠堂喜三二のことですか?
平賀源内
今でも吉原によくいるんだろ。喜三二。お前も会ったじゃないか。俺が松葉屋行ったとき。
蔦重
ああああ・・・

朋誠堂喜三二はペンネームで、その人物は平沢常富だったのです。平沢は、武士であるため本名を隠していたのです。

喜三二が書いた青本は、鱗形屋が売り江戸で人気になっていたのです。そのため、蔦重は平沢に依頼をしに行きます。

蔦重
朋誠堂喜三二先生、もうどうしておっしゃってくださらないんですか。

そう呼ばれて、平沢はびくっとします。

平沢常富
おおっぴらになれば、上から怒られるんだ。武家は固いから。
蔦重
じゃあ、内緒にしますから耕書堂のために青本を書いてくれませんか。
平沢常富
青本はもう書きたくねえんだよね。去年どんだけ書いたか。それに、ネタがもうなくってな。
蔦重
例えば、祭りの裏話をネタにしてはどうでしょう。
平沢常富
竹取ってのはどうか。吉原の祭りを制するのは、古の花魁・高尾の霊を落とさなければならないってことさ。
蔦重
高尾の霊がかぐや姫ってことですか?

ざっくりの筋書きを聞いて、蔦重は全身に鳥肌がだちます。

蔦重
面白ええ
平沢常富
でも、書くってのはどうだろう。
蔦重
書いていただければ、吉原をあげておもてなしいたします。いかがです?
平沢常富
吉原をあげて?
蔦重
へえ。吉原をあげてです。

平沢は、ついつい蔦重に乗せられてしまいます。

 

しかしその後、平沢から手紙が届きました。

平沢常富
勤めが忙しくなったから当分の間、吉原に行けなくなった。
蔦重
鱗の旦那の手前、やりにくかったってことかな。

鱗形屋で働く戯作者である喜三二は、耕書堂の本を書くことは難しい。そのことを蔦重は、察していました。そこに、大文字屋が慌ててやってきました。

大文字屋
平沢様が次いつ吉原に来るか聞いてないか?
蔦重
とくには?何かあったんですか?

そこに、馬太夫こと午之助(寛一郎)がやってきました。

大文字屋
大文字は、雀踊りをする予定にしていたのですが若木屋がそれを真似して、かぶせてきやったんです。しかも、振付師に藤間勘之助に頼みやがって。

その話を二人でしながら、去っていきました。

留四郎
重三さん、番付以外に本当に出さないんですか。俺、祭りって言われてもいまいち気合いが入らなくて。
蔦重
実は俺もだ。
留四郎
何かやりましょうよ。
蔦重
けど、大きな目で見れば西村屋が錦絵で人を集めてくれてるし、うちは特に何もしなくてもいいと思うんだよな。だから、講書堂って名前をおぼえて帰ってもらう手を考えてはみるんだけど。
留四郎
名を挙げるためにってことですか。
蔦重
ああ、けど何をすればいいか何も思いつかないんだけどな。まあ、でも祭りがはじまれば何か思いつくかもしれないかなって。

祭りが始まり、江戸からたくさんの人たちが吉原にやってきます。祭りの間は、通行手形も不要で女、子供も自由に行き来できる。

北尾重政
おい、蔦重

蔦重に声をかけてきたのは、北尾重政(橋本淳)と勝川春章(前野朋哉)でした。大通りを一緒に歩きながら、二人は目を輝かせています。

吉原ではあちこちで催しが行われ、豊前太夫も浄瑠璃を語って熱気が高まってきます。

勝川春章
午之助か。これはまた、豪儀だね。

大文字屋が雀踊りを披露すると、そのあまりのスピードの踊りに、蔦重も声をあげました。

蔦重
すげえ。

近くを通りかかった、次郎兵衛が蔦重に言います。

次郎兵衛
重三、あれ

見た先には、若木屋の一行が雀踊りを披露しながらやってきます。大文字屋と若木屋のお互いが踊りでぶつかり合って、対峙します。

大文字屋と若木屋が対決する形となり、観客が盛り上がりますが、一人ずつかえっていき最後まで残ったのは大文字屋と若木屋でした。二人も客のヤジによって、帰っていきました。

 

三人は、蔦屋に帰って話をします。

北尾重政
負けじと張り合った結果、ああなったか。
蔦重
へえ、喧嘩と祭りの相性がいいって教えてくれた人がいまして。
勝川春章
ちくしょう、なんで湖龍斎なんだよ。

錦絵の絵師は、磯田湖龍斎。しかし、俄なら春章という自負があったのです。それを聞いて、蔦重が閃きます。

蔦重
あの俄の絵、描きますか?
勝川春章
描くって、祭りはもう始まってるじゃねえか。
蔦重
祭りは一月つづくので、錦絵は無理ですけど墨摺りならなんとかなりますよ。今日のあれが、春章の手にかかればどうなるのか。俺も見てみたいです。
勝川春章
今日のは、こんなのじゃねえな

そういって錦絵をだしました。そこに、平沢が申し訳なさそうにやってきました。

蔦重
平沢様。いらしてたんですね。
平沢常富
青本、反故にしてしまってすまなかったねえ。
蔦重
こちらこそ、忙しいのに無理言ってしまって。
平沢常富
いい祭りになったね。最後のあれはなんだい。大笑いしてしまったよ。
蔦重
序ぐらいだったら、書いていただくことできませんか。急ぎ、祭りの絵本を描くことになりまして。

こうして、芝居絵の名手である勝川春章が絵を担当し、平沢に「序」を書いてくれることになりました。

西村屋
なんだこの冊子は。うちの錦絵が霞むじゃないか。

蔦重が発行した「名月余情」は、祭りの終わりに飛ぶように売れます。その噂は、江戸中に広がりました。

 

祭りの最終日、大文字屋と若木屋は連日対決をしていた雀踊りを楽しみにしていた喜三二に呼ばれます。

平沢常富
蔦重、こっちこっち。

蔦重が行くと、北尾重政と勝川春章もすでに陣取っていました。

蔦重
みなさん、お揃いで
平沢常富
喧嘩雀がどうなるか、見届けにゃあ。
勝川春章
あっ、きた。

大文字屋と若木屋は、いつものように睨み合いました。

大文字屋
もうやることはねえな。
若木屋
おう、30日よくやったな。

そういって初めて一緒に雀踊りをしました。吉原を練り歩く形で行ったことで、観衆も一緒に踊り始めます。

松の井
祭りに神隠しはつきものざんす。お幸せに。

新之助(井之脇海)とうつせみ(小野花梨)が再会して、大門をくぐって吉原を後にしました。

 

祭りは、仲が良くなかった親父たちが一緒に踊る。その光景をみながら、蔦重はポツリともらします。

蔦重
こういうことだったんですね。すげえや。

そういって、喜三二の序を思い出していました。

平沢常富
祭りは神様が来ているから、普段起こらないようなことが起きるもんさ。

蔦重も、これから一緒に仕事をするであろう喜三二と踊りました。べらぼう第12話のネタバレ,あらすじはここまで。べらぼう第13話のネタバレ,あらすじにつづく



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