白井松次郎（大熊／升毅のモデル）はどんな人物だったの？

このページは、朝ドラ「ブギウギ」の梅丸の社長・大熊（升毅）のモデル・白井松次郎（しらいまつじろう）さんがどんな人物だったのか具体的に見ていきます。

後半には、朝ドラ「ブギウギ」の大熊と白井松次郎さんがどう違っているのか。それともモデル通りなのかも見ていきます。

白井松次郎とは？

白井松次郎（旧姓：大谷松次郎）は、1877年12月13日に、弟・大谷竹次郎と共に生まれました。生まれた場所は京都の三条であり、2人はこの地で育っていきます。

両親の栄吉としもは、花相撲（本場所以外の相撲興行）で働いていました。そんな折に母方の祖父である西村熊吉は、娘夫婦に自身が経営する劇場の売店の経営を任せるようになります。

やがて、小学生になった松次郎・竹二郎兄弟も、両親の仕事を手伝うようになりました。竹次郎が18歳になる頃には、松次郎は白井亀吉という人の元へ、竹次郎は阪井座の仕事へ着くようになります。

松次郎は、この白井家に婿養子として迎えられたため、白井松次郎と改名することになりました。そして、現在の株式会社「松竹」は、この1895年を創業年としています。

会社名は兄弟2人の名前からとったもので、元は、まつたけ（松竹）と呼ばれていました。やがて、竹次郎は借金を伴いながらも阪井座を買収し、座主として独立するようになります。

同じ頃、兄の松次郎も京極座や夷谷座といった劇場の経営権を手に入れ、芝居興行に本格的に乗り出していきます。

後には、関西は松次郎、関東へは竹次郎が進出していきました。東京の歌舞伎座といった多くの劇場を獲得し、勢力を拡大させていきました。

その頃には、歌舞伎だけでなく、人形浄瑠璃といった演劇にも力を入れるようになりました。やがて2人は「松竹キネマ合名社」を設立し、映画産業にも進出していきます。

その後は映画を中心の事業に据えて、アメリカやソビエトといった海外にまで進出していきました。そして1951年1月23日、白井松次郎は享年73歳で亡くなりました。

残された竹次郎は、「白井の分まで自分が働く」とその後も芸能振興に尽力しました。白井松次郎の人生の概略は、概ねこのようにようになります。

白井松次郎は何をやったの？

白井松次郎が残した功績で、最も大きなものは、株式会社「松竹」を創業したことでしょう。「松竹」はその後、東方・東映に次ぐ日本三大メジャー映画会社まで成長しました。

またそれだけでは無く、旧態依然とする興行界に、次々と新しいシステムを導入したという功績もあります。具体的には、以下のような改革をしました。

また、人形浄瑠璃のような文楽を保護・振興したことも挙げられます。これらが、白井松次郎が行った主なことでした。

「今」から見た白井松次郎

白井松次郎は既に亡くなった人物であるため、詳しく調べることは困難でしょう。しかし、演劇界にたくさんの改革をもたらした人物でもあるため、さまざまな痕跡が残されています。

最も大きなものは、現在も存続している株式会社「松竹」です。創業から100年以上経過した今も経営が続けられています。

松竹の劇場であったり、映画を見ることによって、彼がどのような会社を創業したのかを伺い知ることができます。次に挙げられるのは著書です。

白井松次郎は、「​​​​​​​​中村鴈治郎を偲ぶ」という著書を出版しています。中村鴈治郎とは、白井松次郎と共に興行を成功させた人気役者でした。

そんな中村鴈治郎に松次郎がどのような思いを寄せていたのかを、この著書を通じて伺い知ることができます。

大熊と白井松次郎

ここからは、朝ドラ「ブギウギ」の梅丸の社長・大熊とモデルの白井松次郎さんの違いについてみていきます。

今回の朝ドラ「ブギウギ」は笠置シズ子さんをモデルにしており、関係者の多くもモデルが存在します。その中で梅丸は、松竹をモデルにしています。

そして、松竹の創業者が白井松次郎さんです。ただ、今回の朝ドラ「ブギウギ」では大熊はそれほどたくさん登場するキャラではりません。

ちょこちょこは登場がありますが、それが実際に白井松次郎さんのエピソードと同じなのかはっきりとはわからないです。

ただ、朝ドラ「ブギウギ」全体を通して、モデルにかなり近い形で描いていますので、梅丸の大熊も寄せてきていることは間違いないと思います。

今後、見ていく中で登場回数も増えますのでエピソードなどもあれば記事に追記していきます。

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