この記事では、NHKの朝ドラ「ブラッサム」で登場する木村保(金子大地)の実在モデルである藤村忠(ふじむらただし)さんについて紹介します。
藤村忠さんと宇野千代さんが別れが衝撃ですので、その点についても詳しく解説していきたいと思います。
また、NHK朝の連続テレビ小説「ブラッサム」の木村保がモデルの藤村忠さんと同じところや違うところなどをまとめています。なので、最後まで御覧ください。
藤村忠とは?
藤村忠は、宇野千代の従兄です。また、2人目の結婚相手でもあります。藤村忠と宇野千代が結婚していた期間は、約5年間。
2人目の結婚相手とはいえ、1人目は10日もかからず家に帰っていますので、実質1人目の結婚相手といっても良いと思います。
ちなみに、宇野千代の最初の結婚相手の藤村亮一は、藤村忠の兄になります。亮一と結婚した時に、宇野千代は13歳。忠と結婚した時は、22歳。
兄弟で間があかずに結婚となるとなんとも気まずいですが、間がそれだけ空いているので良いかなとは思います。
藤村忠さんは、勉学が優秀で京都の三高から東京の帝大を出ています。三高は現在でいうところの京都大学のことです。
なので、京大を卒業してから東大に行ってるのでいかに優秀だったかということがわかります。そんな藤村忠と宇野千代の出会いはいつどこであったのでしょうか。
宇野千代との出会い
前述しましたが、藤村忠は宇野千代と従兄です。宇野千代の生母と、藤村忠の母が姉妹という間柄でした。
もしかしたら、幼い頃に交流があっかもしれませんが宇野千代さんの自身は1歳半で生母が亡くしているので、宇野千代にその記憶はありません。
そのため、宇野千代が13歳で藤村亮一のところに嫁入りするまでは、藤村忠との交流もなかったと思われます。
とはいえ、宇野千代さんが藤村亮一さんのところに嫁入りした際に、藤村忠と何かエピソードがあったわけではありません。ただ、この時になにかしらの面識はあったはずです。
本格的に二人が出会ったのは、宇野千代さんが朝鮮から戻ってきた後のことになります。宇野千代さんが、伯母のところに顔をだすといたのが藤村忠さんです。
当時、藤村忠さんは京都の三高に通っていましたが、夏休みで帰郷していました。伯母が宇野千代さんに紹介したのが藤村忠さんでした。
その後、伯母は宇野千代さんに京都の三高に行く藤村忠さんの世話をしてくれないかと遠まわしに言います。会う度に、何度も言った。
そのため、千代さんは母・リュウに聞いたことがあります。伯母が私を京都に行かせたがってると。それに対して、リュウは否定も肯定もしません。
宇野千代さん自身、初めて会った藤村忠さんの印象は悪くなかったことから、京都に行っても良いと思うようになります。
そんなタイミングで、藤村忠さんから千代さんに絵葉書が届きます。それをリュウに話すと、リュウは返事を返すように言ったのです。
二人の間で手紙のやり取りが行われるようになり、冬休みで帰省する前に広島で会わないかと手紙が藤村忠さんから千代さんに届きます。
そして、宇野千代は化粧をばっちりして、広島で藤村忠と会いました。駅で待ち合わせをして、街へと繰り出した。
夜になり、宿に泊まって一つの布団で愛し合った。広島といえば、岩国まで遠くはない。当時であっても1時間ほどで帰れる。それでも、宿に泊まったということは、そういうことでした。
忠さんが冬休みの間、伯母の家に千代さんは弟妹と一緒に何度も行きました。伯母は、「もうすぐ忠が京都に戻るので、着物が縫いあがったら届けてほしい」と千代にいう。
広島を踏まえて、千代が京都に行かないという選択肢はなくなっていました。そして、宇野千代は京都に向かった。
新しい暮らし
藤村忠と宇野千代は、京都の知恩院で暮らしはじめた。6畳一間の部屋で、今でいうとアパートのような形のところでした。
当時、宇野千代が19歳。忠が19歳と半年だった。2人は、どことなく顔も似ている。周囲のことを考えて、千代はある時から忠のことを兄さんと呼ぶようにした。
それを忠が辞めるように言うこともなかった。その日から、呼び方だけ兄妹になりました。その結果、忠の学校の友達も妹が来ていると思うようになった。
やがて、忠の父が裁判官を定年になり仕送りが来たり来なかったりするように変化した。そのため、2人の生活は苦しくなります。
宇野千代さんは、この時に人生で初めて質屋に行きました。どん底のような貧しさを経験しても、千代さんは苦にしなかった。工夫して乗り切ることを楽しいと感じていたのです。
千代さんは、生活をするために仕事をしました。新聞の求人広告を見て、中国人に日本語の教師をしました。
そうこうしているところで、忠は三高を卒業しました。夏の暑いさかりでした。忠は、帝大(現在の東大)に進学したことから、2人は東京に引越した。
2人が頼ったのは、藤村忠さんの兄・藤村亮一さんです。そう、宇野千代さんと10日だけ結婚していた亮一です。
亮一は、女と暮らしていました。忠と千代が行った時も、お互い裸同然の状態で寝ているところでした。亮一は、何をしているかわかりませんが、一緒にいた女性は芝居小屋でお茶くみをしていた。
やがて、亮一が肺結核になり八丈島まで一緒について看病してくれる女は、バリバリの江戸っ子でした。
忠と千代は、亮一に住むところの世話をしてもらった。帝大のすぐ近くにある髪結いの二階でした。ただ、忠はこの頃になると仕送りを当てにはできない状況になっていた。
そのため、忠も千代も働かざるえませんでした。忠は、役所の雇員をしていました。千代は、家庭教師や雑誌社の事務員などをします。
それでもお金が足りないので、宇野千代さんは燕楽軒で給仕女をします。ここで、中央公論社の編集長・瀧田樗陰と知り合った。その結果、いろんな作家とも知り合う。
そんなことをしながら、なんとか暮らしていた二人ですが、忠が帝大を卒業する2ヶ月前に忠の伯父がやってきます。
伯父は、札幌で新聞社をしており新聞事業は面白いので、卒業した後に北海道に来てみないかと忠を誘いました。伯父は、お金を置いていってくれた。
そのお金で、質屋にお金を払い。借金をすべて清算した。そして、札幌までの旅費まで賄うだけのお金がありました。
忠が帝大を卒業した後、2人は一緒に札幌に渡った。2人は伯父の家の離れを用意してくれたので、そこに住むことになった。
忠は、伯父の会社の新聞社に勤務をスタートさせます。千代は、仕立て屋をはじめてそれで得たお金で頼母子講に入りました。
その結果、頼母子講に当選して、千代が郊外の家を買い取り、忠は会社まで遠くなった。その後、千代は小説を書きはじめます。時事新報の懸賞に応募したのです。
すると、千代はその時事新報の小説で1位を獲得します。新聞に名前と顔写真まで掲載されました。その懸賞は、2位に尾崎士郎、4位に横光利一がいたのをおさえての1位でした。
懸賞金をもらったことで、千代さんは小説が儲けることに気づきます。そして、自分の作品を中央公論社の瀧田樗陰のところに送ることを思いついた。
そして、新作「墓を発く」の小説を作り「中央公論社」の編集長・瀧田樗陰あてに送りました。それから、数ヶ月経っても何も音沙汰がありませんでした。
衝撃の別れ
宇野千代さんは、「中央公論社」の編集長・瀧田樗陰にきちんと届いているのか。読んでいないのではないか。そう思って、居ても立っても居られなくなります。
そのため、藤村忠さんに「2日で帰ってくる」と約束したうえで、東京に向かいました。すると、宇野千代さんの新作の小説は「中央公論社」の雑誌に掲載されていた。
その結果、掲載料も貰います。その後、電報で「北海道に帰るのは遅くなる」と打って、実家の岩国に帰りました。
弟妹や母・リュウに大金を見せたい。お金を渡したいという思いが浮かびあがったのです。そして、リュウにお金を渡しました。
ここまでは、良い行動だと思います。岩国駅で、札幌までの通しの切符を買って、藤村忠さんの待つ家に帰ろうとします。
東京で乗り換えをする際に、少し時間がありました。「中央公論社」によって、瀧田樗陰さんにきちんと挨拶をしようと考えたのです。
宇野千代さんが瀧田樗陰さんに挨拶に行くと、先約がいました。待っている間に、室伏高信さんに紹介されたのが尾崎士郎さんでした。
室伏高信、尾崎士郎、宇野千代の3人で尾崎士郎が泊まっているホテルでお酒を交わすことになります。尾崎士郎は唄なのか詩吟なのかを歌っていた。
それに対して、幼いころの旅芸人のような感情を抱きました。やがて、室伏高信さんが帰ると二人になり、尾崎士郎の部屋で結ばれた。
この出来事から、宇野千代さんは札幌に帰ることはなくなりました。藤村忠との2日で帰るという約束を破り、札幌には帰らなかったのです。
やがて、藤村忠さんは宇野千代さんが戻らないとわかった頃に、田舎の父母を札幌に呼び寄せました。
朝ドラ「ブラッサム」との違い
朝ドラ「ブラッサム」の木村保が実在モデルの藤村忠さんとどんなところが同じで、どんなところが違うのかをここではお伝えします。
まずは、同じところですが珠(石橋静河)が兄・木村亨一と数日間だけ結婚していたというところは、その通りに描いています。
他にも、一緒に生活して燕楽軒で瀧田樗陰などと知り合うところ、頼母子講に当選して大金を得たところなども朝ドラ「ブラッサム」でも同じように描かれています。
しかし、木村保がモデルの藤村忠さんと同じにできないところがあります。それは、藤村忠さんと宇野千代さんの別れの部分です。
これをそのまま描いてしまうと、とんでもないドラマになってしまう。だから別れの部分については、NHK朝ドラ「ブラッサム」では相当、内容を変えています。
具体的に言うと、2日間で帰ってくるといって北海道から上京したにもかかわらず、他の男と寝てそのまま帰らなかったというのは、朝ドラでは到底描けません。
なので、この部分というのはすごくすごくマイルドになっています。私は、先に宇野千代さんの本を読んでいたので、これをどうやって朝ドラにするんやろって思っていました。
なので、朝ドラ「ブラッサム」の中で、珠と木村保(金子大地)がどのように別れていくのかというのを比較していくと面白いと思います。
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