この記事では、作家・宇野千代さんの伯母である藤村カツ(ふじむら かつ)さんについて紹介しています。
現在放送中のNHK朝ドラ「ブラッサム」では、木村照子(山田真歩)として描かれているのが、藤村カツさんです。
なので、後半には朝ドラ「ブラッサム」の照子と藤村カツさんのエピソードを比較して、史実とどう違うのか。同じところはどこかなどを解説していきます。
藤村カツとは?
藤村カツは、冒頭でお伝えしましたが宇野千代の伯母になります。宇野千代の生母・土井トモの姉になります。夫は、裁判所に勤務。
また、宇野千代は、藤村カツの長男・藤村亮一、次男・藤村忠とも結婚しています。そのため、宇野千代さんにとって藤村カツさんは、義母(姑)という立場でもあります。
宇野千代さんは、人生の中で4度結婚をしていますが、そのうちの二度が藤村兄弟とのものです。しかも、その仕掛け人が藤村カツさんになります。
藤村カツは、「いが餅屋」という駄菓子屋を営んでいました。いが餅というのは、あんこが入った餅に色とりどりの米粒をちらばせる餅菓子です。
藤村カツさんは、宇野千代さんが13歳の時に使用人をつかって千代さんをその「いが餅屋」に呼び出します。

これが、宇野千代さんと藤村カツさんの最初の対話です。もしかしたら、土井トモさんが生きていた1歳半の間に、会っているかもしれません。
しかし、宇野千代が物心ついてからの初めてのやりとりは、一つ間違えれば誘拐のような形でした。宇野千代は不審な気持ちを持ちながらも、近くに座った。

カツは、いが餅をすすめます。

そして、千代さんは帰り際に言われた。

そう釘をさして別れます。千代さんは、不思議に思いながらも誰にもこの話はしていません。
カツと俊二はグル?
するとある日、父・宇野俊二さんに言われます。


宇野千代は、父の命令を断ることができずに、鉄砲小路の伯母の家に向かいました。

カツはそう言って、長男・亮一と千代さんを引き合わせました。そして、カツは千代のために買っておいたリボンを千代につけます。

宇野千代さん自身は似合ってると思えず、むずがゆい思いをしていました。やがて、外が暗くなっていたので千代さんが言います。


カツは、亮一に千代さんを送らせたのです。
次に、千代さんがカツさんと会ったのは、千代が藤村家に嫁入りする時でした。千代の嫁入りをカツは喜びました。

しかし、亮一は毎日のように外出していなくなります。飲み屋に行っていたのです。そんな道楽息子が出かけていったときに、カツは決まって千代に言うのでした。

しかし、そんな千代の結婚生活は長く続きませんでした。10日ほどで、宇野家に逃げ帰ったのです。
カツにより忠と一緒に
宇野千代さんはその後、小学校の代員教員になり職場で佐伯正夫と初恋をしました。しかし、そのことがきっかけで、小学校を解雇されます。
悪い噂が広がるのが嫌で、朝鮮に渡った宇野千代さんが戻ってきて弟妹たちにかき氷をご馳走していたところ、偶然、藤村カツさんと会いました。



そこに、いたのが宇野千代さんと後に結婚することになる藤村忠さんです。
そのことがあってから、千代さんは弟妹を連れて伯母のところに遊びに行くようになった。ある日、千代はカツさんに言われました。

宇野千代さんは、伯母の家に行く度にそう言われていました。そのたまえ、カツが忠のところに行ってくれないかと言ってると思えてきたのです。
やがて、宇野千代さんは藤村忠さんと手紙のやり取りをするようになります。そして、冬休みで忠が帰省途中の広島で二人は会い結ばれました。
こうなると、もう宇野千代さんが京都に行くのは決まったことのようになります。千代さんが弟妹を連れて伯母の家に行ったときです。

これとは、忠の縫いかけの着物でした。こうして、宇野千代さんは忠と一緒に京都でくらしはじめたのです。
京都で2人で暮らし始めた後、カツさんの夫が裁判所を定年退職したことで仕送りが送られてきたり、こなかったりする状況になっていました。
そのため、2人は働くようになります。そして、忠が東京の帝国大学に行くようになった頃には、仕送りはあてにできない状態に変化していた。
そして、忠が帝国大学を卒業する頃には二人は結婚をすることになりました。
さて、忠が帝国大学を卒業する前、宇野千代さんの父方(高森の分家にあたる伯父)が2人を訪ねてやってきました。
伯父は、北海道で新聞事業で成功していました。忠が卒業したら、北海道に来ないかと誘ってきたのです。そして、大金を置いていった。
宇野千代さんと藤村忠さんは、帝国大学の卒業後に札幌に行くことを決めたのです。
朝ドラ「ブラッサム」の照子とカツ
ここでは、NHKの朝ドラ(朝の連続テレビ小説)「ブラッサム」の照子とモデルとなっている木村カツの違いについてみていきたいと思います。
朝ドラ「ブラッサム」の中でも、照子(山田真歩)は、珠(石橋静河)に突然声をかけて家に連れてきます。
そして、亨一(実在モデルは藤村亮一)に珠を送らせるというストーリーがあります。また、保(実在モデルは藤村忠)も同じような形で、モデルと同様に結婚まで描かれている。
照子はカツと同様に脚本がつくられていると言えるでしょう。それぐらい、モデル通りに描いていると言えるでしょう。
逆に、違うところは朝ドラ「ブラッサム」の中では、保(金子大地)が帝大を卒業する前に、照子と木村正吾(三宅弘城)がやってくるというシーンがあります。
そして、保が札幌の正吾と同じ仕事することを約束して、お金の心配がいらなくなります。しかし、実際のモデルであるカツさんは忠の帝大卒業前に、東京に足を運んではいません。
なぜなら、千代さんと忠さんのところにやってきたのは、千代さんの父方の親戚だったからです。そこから二人は北海道に渡ったのです。
そのシーンは、唯一と言っていいほどの決定的な違いになります。ただ、まったく同じだと面白くないので脚色がある方が面白いです。
どこを変えてくるのだろうという楽しみもあります。朝ドラも、史実を読んでから見ると、更に楽しくなるかもしれません。
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